1.ストーリー
ある日の仕事帰り。
しがないサラリーマンである俺は、
粉雪が降る公園で、彼女と出会った。人間離れした美しさを誇る彼女は、
なんと魔界を追放されたサキュバスメイドらしく……「残念ですが、サキュバスメイドとしての生き方しか知らないわたしでは、この人間界で生きていく術はありません。そのうち魔力も尽きてしまいますし、そうしたらここで凍え死ぬことになるでしょう」
「――えっ、それってすごく、まずいじゃないですか」「はい。ですが、仕方ありません」
「いや、仕方ないって……」魔界で長く虐げられていたせいで、彼女は生に対する執着を失っていた。
こんなの、放っておけるわけがない……。
激しく胸を締め付けられた俺は、
自分でも驚くほど大胆な行動に出る。「だったら、俺のところに来ませんか?」
「え……」「住み心地がいいかはわかりませんが、すくなくともあたたかい寝床と食料については、提供させていただきます」
「…………」警戒していた彼女も、徐々に心を開き、俺の気持ちに応えてくれる。
「……わかりました。そこまで言うのでしたら、あなたを生涯の主と仰ぎ、誠心誠意お仕えしたいと思います」
「あ、あるじ……?」
「はい。こう見えてもわたし、誇り高いサキュバスメイドなので、施してもらうばかりの立場に甘んじることはできません。きちんとお仕事をさせていただきます」そして実際、彼女はメイドとして超一流で……
家事が完璧なのはもちろん……
性的なご奉仕も懇切丁寧にしてくれて……
良質な睡眠までとれるようになる。俺が彼女をしあわせにして、
彼女が俺をしあわせにする。愛しのメイドさんと送る、最高の日常がここにある――